北欧旅行記(その1)

夏休みで1週間ほどネット環境にないところに居ましたので、更新がのびのびになっていました。

このブログは、「ヨーロッパ」と言っているのに、ヨーロッパの情報がさっぱりないぞと思っておられる方も多いと思います。そこで、先週行っていた北欧、具体的にはノルウェイオスロ・ベルゲンとフィヨルド地帯)とスウェーデンストックホルムのみ)の印象を書いてみます。

まず、気候について。
日本人からすると、北欧ってさわやかな気候のイメージがあると思います。しかし、乾燥という意味でのさわやかさなのではなく、単に気温が低いと言うことですね。そりゃ、国土のほとんどが海に面しているわけですから。また、雨も非常に多いですね。何でも、ベルゲンでは1年の3分の2が雨天とか。
ですから、ちょっと太陽が出たり、歩き回ったりすると汗ばんできます。また、車窓からの植物の景色も日本によく似ている。他のヨーロッパとは一線を画す似方ですね。特に、岩々が苔むしていて、丁度銀閣の庭を見るがごとくでした。
逆に言うと、日照時間は非常に短い印象です。そのため、日光浴は生活の必需品なんでしょう。そういえば、北欧に限らず、ヨーロッパ人って、休日になると何となく町を歩き回る人のなんと多いこと。都会地はともかく、田舎でもそうですね。ウォーキングが趣味ともいえるでしょうが、日光を吸収しようと言う生活の知恵でもあるようです。
多分、そういう関係なんでしょうが、観光客で多いのがドイツ人とともにイタリア人でした。きっと、北欧人は太陽の多い南欧に行っていることでしょう。

次にフィヨルドなどの景色について。確かに、景色は良いですよ。でも飽きますね。要するに湖のような海と、岩壁と滝と、時々の氷河の遠景のセットです。それがどこまでも続く。面白いのは、滝が出てくると観光客は条件反射的に写真を撮るんですね。筆者もそうでしたが、そのうちにそれしか無いのかという気分になってきまして。
考えてみると、ヨーロッパって、風光明媚というとスイスと北欧になりますが、それ以外割と単調な自然なんですね。ですから、自然の観光というとこの2つになってしまう。いや、単に筆者の不勉強で探せば他にもあるのかも知れませんが、でもフィヨルドもこの程度ですから。筆者のこの感想、単に個人的なものでなく、筆者の家人も、別々に行動した筆者の知人夫妻も同様な感想でした。
そうしてみると、日本の景観は相当なものですね。特に、海岸線の長さと火山の多さで非常に面白い地形が密度多く集まっている。ちょっと考えただけでも、桜島とか、阿蘇とか、もちろん富士山もそうです。特に、都会地から手近なところにいくらでもある。だから、日本の観光産業の可能性は非常に高いと思います。問題は、ごてごてとした、旧態依然とした受け入れ態勢でしょうか。北欧の場合、何かとてもあっさりとしています。もちろん、みやげ物屋のたぐいはどこでもありますが、全体は自然そのものを見てもらう姿勢のように感じます。

北欧で良いのは、水道水が飲めることです。他の地域ではどんなホテルでもミネラルウォーターがサービスで置いてありますが、北欧はいっさいなし。確かに、あれだけ山がちで、かつ急流や滝が多く、人口が希薄であればいい水の確保は容易なんでしょう。そうしてみると、北欧って、結構日本に似た部分があるようにも思います。

今日はここまで。この稿続きます。