2008-01-01から1年間の記事一覧

アメリカにおける軍隊の影響力

アメリカネタが続きますが。アメリカに限らず、海外に住んでいると軍隊と一般社会との接点の多さを感じますね。ヨーロッパでも、国の差はあれ、兵隊や基地をよく目にします。特に大陸では、国同士が国境を接しているわけで、逆に国民の安心材料になっている…

アメリカにおける「労組」というもの

デトロイト3の救済策というかつなぎの支援が決まりましたが、UAW(全米自動車労組)は今回のつなぎ支援の条件に待遇の見直し(日系などとどう待遇にする)が条件になっていることに激しく反発しているようです。一方、これ以上のサポートについてはアメ…

集中力と余裕しろ

筆者、しばしばドライブをしますが、たいてい、音楽を聴きながらの運転です。しかし、同時に、運転中いろいろ考えを巡らせもします。昔から、いい考えが浮かぶのは、鞍上(乗り物に乗っているとき)、枕上(寝床で)、厠上(トイレで)などと言われているよ…

言葉の言い換えさまざま

最近、「玉砕」を全滅と言っていたら終戦が早まったという文章を読みましたが、いつの世にも言い換えというか、言葉のマジックは散見されるものです。1、金融機関 最近はよほど聞きませんが、銀行や保険会社は「金融機関」と呼ばれていました。「機関」など…

英語は非ネイティブに限る

いつか書きましたが、英会話というもの、永遠の商売ネタですよね。まあ、日本人の英語べたというもの、そもそもの言語体系が全く違うのでしょうがない部分はあるでしょう。また、日本における英会話熱というもの、一種のファッションの部分があって、「私は…

制度設計における「境界」について

だんだん、週末ブロガーと化してきましたが、まあご容赦ください少し旧聞になりますが、麻生さんが定額給付金(そういえばこの件、とんと聞かなくなりましたね)について、高額所得者に支給しない、あるいは支給辞退を求めるといった議論がありました。ある…

都会と地方

筆者、一応、都会地の出身です。で、就職してこのかた、おもに地方で過ごしています。都会と地方の差で感じるのは、人間に対する感じ方です。 というのは、就職後、しばらくして実家に戻ったときに、すっかり雑踏が苦手になっていたんですね。都会にいたとき…

堀北真希について

このブログは芸能ものではないんですが、思うところがあるもので。最近、堀北真希をよく見るような気がします。実際、売れっ子のようですが、この人、演技はうまいとは思いますがものすごい美人というわけではない。しかし、何ともいえない存在感があります…

日本におけるキリスト教の影響

今月号の文芸春秋に、立花隆と佐藤優による「21世紀図書館必読200冊」という対談がありますが、その中で佐藤氏が立花氏にカルヴァン派の影響を見出すくだりがあります。曰く、真理に対して狂ったように立ち向かう、知ったことを人に伝えたくなる、セッ…

勇気は精神上の自己保存

クラウゼヴィッツの「戦争論」を再読していたら、こんなくだりが。「危険は、直接に、すなわち本能的に、もしくは知力を通じて、感情に働きを及ぼす。その結果生ずるものは、危険から逃れようとする努力であろう。そして、それができない場合には、恐怖と不…

中国だから私信じる?

もう20年くらい前になりますかね。ポッカから「維力」なる健康飲料が売られていました。そのコマーシャルのコピーが、「中国だから私信じる」。中国産の原料を使っていることを訴求したものでしたが、今ではまるでギャグです。しかし、このことって、なか…

再びGMについて

いやー、GMなどデトロイト3もいよいよ追い詰められてきましたね。 この問題、いろいろな見方ができそうですし、かんべえ氏はじめすでに多くの指摘があるので今更なんですが、まあ蛇足ということで。まず、この間の公聴会、社有ジェットで乗り付けた話ばか…

「アメリカ」に代わるものがあるか

お久しぶりです。どうも出張やら旅行やらですっかりさぼってしまいました。しかし、本当のインターバルの原因は、ちょっと疲れたというか書くことに食指が動かなかったというのが本当かもしれません。なにしろ毎日いろいろおこるので、これをフォローするこ…

親米とは〜久しぶりに風観羽さん江

このブログ、畏友風観羽さんの勧めで始めたんですが、いつもながら彼のエネルギーと勉強振りには感心させられます。 ところで、最新の記事で米国への傾斜について書かれておられます。まったくそのとおりと思いますが、筆者なりに補足させていただくと単なる…

田母神論文の「ちゃちな」感じ

今、お騒がせの田母神論文を読んでみました。 いや、どうも。 筆者、論旨自体をとやかく言うつもりはありません。いろいろな意見がありますし、知らなかった事実も勉強になりました。しかし、どうしようもなく文章が下手ですね。何だか、中学校の読書感想文…

永遠の商売ネタ

バナナダイエットで日本の店頭からバナナが消えているそうですね。 いやはや、ある種の願望は永遠に商売のネタになるんですね。 つらつら考えてみると、 ・女性の痩身、美肌 ・男性の薄毛、強壮 ・英会話 ・一般的な健康増進 ・利殖(というより一攫千金) …

リスクをとるということ

我ながら、世の中ひっくり返っているなかで極楽とんぼしていると思いますが、何しろ日常に変化が無いもので。さて、ヨーロッパにおりますと、時々カジノに行く機会があります。日本人ですと、マージャンとかパチンコとか、多少とも腕を試されるものを好むよ…

ブラッセルにて

先日、仕事でブラッセルに行く機会があり、少し観光をしてきました。 市の中心から少し離れたところに、サンカントネールという公園があり、そこに3つの博物館がありますが、非常に考えさせられました。最初は、王立軍事歴史博物館。実は筆者は軍事おたく的…

「私」の正体

今週、当地のテレビの日本チャンネルで放送されていた、NHKの番組である爆笑問題の「“あ〜、疲れた”の正体」は衝撃的でした。残念ながら途中からしか見ていませんでしたので、すべてを把握しているわけではないんですが、最初は、疲れの分析から始まりました…

人間を取り巻く「確からしさ」というもの

佐野眞一氏の「甘粕正彦 乱心の曠野」を読了しました。係累に旧満州出身の者がいる身として、他人事と思えない部分がありましたね。 しかし、ある書評にあったように、60年以上も前に亡くなった人物の事跡を追うという作業、実に労力がかかるものであるし…

GMの合併騒動

アメリカ自動車産業のトップであるGMが苦境に立たされています。いや、苦境なんてものではなく、数兆円の債務超過(ただの債務じゃなくて債務超過ですよ)に陥っているとのこと。 折からの金融の混乱もあいまって、GMの株価は一時、4ドル台になったようです…

「金融の混乱」に思う

すっかり間が開いてしまいました。例の金融の混乱なども横目で見ながら、毎日ばたばたと日が過ぎていってしまいまして。こちらへは単身で来ているため、日々何かとありますし、週末は日本人同士の付き合いとか現地語の勉強なんかもあって、なかなかブログに…

文明の退化?〜壮年期

風観羽さんによると、文明は退化しているそうな。いや、別に揶揄しているのではありません。氏の人となりを知っている者として、氏の危機感は痛いほど伝わってきます。しかし。「退化」という言葉の中に、どこか単一のものさしが感じられますな。このような…

続々:政治家の発言に思う〜「昭和」の限界

このテーマ、前から書くつもりだったんですが、いい機会なので取り上げてみます。例の政治家に限らず、「昭和の限界」というものがあるのではないかと思っています。「昭和の限界」とは何か。筆者の感じでは、明治の指導者のバックボーンは、漢学だと思いま…

続:政治家の発言に思う〜一刀両断の誘惑

件の政治家さん、辞任との情報もありますが。今回の発言の裏には、「一刀両断」への誘惑があるように思えます。つまり、「これこれはこういうものだ」という、一種の割り切りを格好良く思うメンタリティです。一刀両断も、事実を知り、洞察し、その上でその…

政治家の発言に思う

このブログですが、基本的に政治的なことは書くまいと思っているのですが、最近ある政治家の発言には思うところが多々あったので書いてみます。氏の発言には、「単一民族」「成田空港のごね得〜戦後教育の問題点」「学力と情実と日教組」の3点があるようで…

金融再編に思う

筆者これでも学生時代に経営財務、いわば現在の金融工学の走りのようなものを学んでおりました。いろいろな理論がありまして、その中には、後にノーベル賞を受賞したものもいくつかありました。 でもねえ、そうした理論でもって当時の日本の株式市場を分析し…

アヒルの水かき

筆者の住んでいるところでは先週よりひどく寒くなり、すでに朝晩は5度くらい、日中でも10度ちょっとになっています。日本ではまだまだ暑いようですが、こちらではみなジャンパーかコートをはおっています。どうも、もう一回くらいは暖かくなりそうな予想…

宗教というものを実際に見ると

ヨーロッパにいると、観光の目玉いまず教会が入ってきます。実際、ヨーロッパって、それほど風光明媚ではないので、つい建物中心の観光になり、そうすると教会ははずせない、ということになりますね。まあ、いわゆる観光地でなくても、ヨーロッパって教会に…

何を「指摘」?

気になる、というか嫌いな言葉の一つに、「指摘」があります。いや、言葉自体に責任はないんですが、使う人が余りに無神経なので。 筆者の感じからすると、指摘ー指し示すことーというのは、人が気がつかないことを気づかせる、というニュアンスがあるように…