永遠の商売ネタ

バナナダイエットで日本の店頭からバナナが消えているそうですね。
いやはや、ある種の願望は永遠に商売のネタになるんですね。
つらつら考えてみると、
・女性の痩身、美肌
・男性の薄毛、強壮
・英会話
・一般的な健康増進
・利殖(というより一攫千金)
その他、ゴルフのスキルアップとか、「永遠の商売」のネタは尽きませんな。

考えてみると、こうした商売には共通の法則があるような気が。
(1)いい状態というものがあるという仮定
   ・よく「英語がペラペラ」なんて言いますよね。でも、例えば大半の海外駐在者(自分も含めて)は下手な英語を必死になって駆使しているのが実態です。実は、身内にアメリカ人と結婚して永住している者がいるんですが、その人にして未だに英語は難しいとのこと。
ですから、TOEICの点数を少し上げるのは現実的でしょうが、「ペラペラに」なんて状態があると思うのがまず落とし穴のひとつと思います。
まあ、医者だって医師免許を持っているのは確かですが、レベルには相当な差があるようですから。
(2)ショートカットがあるという仮定
・いわゆる「うまい話」というやつですが、金儲けだけでなく、ショートカットの道があるという思いです。 いわく、簡単にやせられる、知らず知らずの内に英語がうまくなるなど。
 昔読んだ、百目鬼恭三郎の「奇談の時代」にありましたが、中国人に言わせると日本の仙人は霞を食ったり横になったりでちっとも面白くない。中国の仙術はいかに金持ちになったり、出世したり、美女を手に入れるかを目的としているのだとか。そのために、歴代の皇帝は怪しげな仙薬を服用して随分寿命を縮めましたがね。
   ・それはともかく、中国人でなくてもこういうショートカット願望は人間誰にでもあるわけで、これが商売になるんですね。実際、薬の世界では特効薬なるものもあるわけで、世の中、全くショートカットが無いわけではないんでしょう。しかし、こういう繰り返し商売ネタになるものについては、結局無いというのが実態なんでしょうねぇ。
(3)未来は予測可能である
   ・これは特に利殖ネタに関係しますが、誰か未来を予測しうる人が居るという仮定ですね。ですから、株式の予測とか、エコノミストとか、あるいは占いもそうですね。
でも、結局のところ、未来予測って言うのは人口統計を除くと完全はありえないですよね。まして、自分だけがそうした情報を手に入れられるというのはちょっと・・・
(4)世の中を単純に把握したい
   ・これはショートカット願望やいい状態仮定とも似ていますが、とにかく、手っ取り早く世の中を把握したいという願望も強いですね。血液型なんかもそうですが、実際というもの、そんなに単純なわけないですよ。でも、そうした複雑さに耐えられない。だから、何かに頼るんですね。

要するに、こうした永遠の商売というやつ、人間の性というか弱さを本当によく表わしていますね。ですから、永遠なんでしょう。