軍服 ドイツとアメリカ

第二次大戦中の軍服では、何といってもドイツ軍の人気が高いかと思います。
詰襟とか、独特の形の鉄帽など、一目でドイツ軍と分かりますし、将校の服装など、その態度とあいまってなんとも言えない緊張感を感じます。
それに比べると、アメリカ軍の軍服はほとんど作業着ですね。もちろん、儀式などは別でしょうが、戦場では実用一点張りですね。
また、ドイツの戦車にはどことなく威容をひけらかす感じがするのに対し、アメリカのそれはリーもシャーマンもまるでブルドーザーですね。

どうも、戦争そのものに対するイメージが違うのではないかと感じます。ドイツをはじめヨーロッパの軍隊がどこか過去の貴族や騎士の戦争の記憶というかロマンを引きずっているのに対し、アメリカの場合は、乾いた計算でやっている感じがするんですね。そうしたイメージの違いが、軍服とか兵器のシルエットに自然と反映されるんでしょう。で、現在のマニアは当然、実用よりもロマンを求めるわけで、ドイツ軍の人気の高さも理解できます。

ちなみにわが日本軍は。
これがなかなか捨てたものではなく、鉄帽はクロームモリブデン鋼で少なくとも防食性は世界一だったそうですし、昭和の初期に将校の軍装が世界のコンテストで第一位になったことがあるそうです。